「第二新卒歓迎」などと書かれた求人を見かけることがあります。もともと第二新卒とは、新卒で就職したのち、数年内など比較的短期間で転職することを指します。ところが、募集企業によって定義が微妙に違うことがあるのです。今回はよくある「第二新卒」の求人を3タイプに分けて見ていきましょう。
新卒採用と同時に第二新卒を募集している求人
新卒を対象とした就活サイトなどで、「既卒・第二新卒も歓迎」と書かれている求人を見かけることがあります。こうした求人の場合、第二新卒も新卒と同様の選考フローとなる可能性があります。新卒の就活生と同じように、エントリーシートによる書類選考が行われることもめずらしくありません。
こうした選考フローをとっている企業は、新卒採用をメインと考えているけれども、最初に勤めた会社での勤務年数が短ければ、新卒と同等に扱っても差し支えないと判断しています。高度なスキルや専門性を持つベテランよりも、他の企業に染まっていない若手を採用したいと考えているわけです。
新卒とほぼ同じように選考されるということは、異業種への転職が比較的しやすい求人とも言えます。このためいわゆるスキルチェンジが可能ですので、新卒で入った会社の仕事が「自分には合わない」と感じている人にとっては、希望する業種や職種への転職を実現する大きなチャンスとなる可能性を秘めています。
なお、新卒と同じ選考フローであっても、やはり数年間は他の企業に勤めた経験がある点は考慮されています。もちろんビジネスマナーなど、社会人として身につけているべき基本的なルールは理解していると見なされます。その点だけは肝に銘じておきましょう。
中途採用枠として第二新卒を募集している求人
中途採用者を対象とした転職サイトで「第二新卒歓迎」と書かれている場合などでは、中途採用者の中でも比較的若い層という意味合いのものです。このケースでは、応募者全体の年齢層が幅広く、20代だけでなく30代や40代の応募者がいることもあります。
こうした求人を見かけたら、まず応募条件をしっかりと読むようにしましょう。もし必要なスキルと経験が、あまりにも自身とかけ離れているようであれば、採用される可能性は低いかもしれません。しかし、必要なスキルや経験を十分には満たしていないものの、少し足りないところがある、あるいは似たような経験がないわけでもない、といったレベルであれば、選考の対象となることもあり得ます。
また応募者の年齢によって、採用企業側が求めるスキルや経験のレベルも異なります。応募者の年齢が若ければ、これからの伸びしろやポテンシャルに期待する部分も大きいはずです。よって、応募条件に少々足りないところがあったり、経験不足と思われるところがあったりしても、臆することなくチャレンジしてみましょう。スキルや経験に不安があれば、その分を熱意や前向きさでカバーしようとする姿勢を見せることが大切です。
欠員補充など急募の求人は第二新卒にもチャンスがあります
特に条件として挙げているわけではないけれども、募集年齢の範囲に入っている場合、その求人が欠員補充など急募案件であるかどうかに注意しましょう。欠員補充とは、これまで働いていた社員が急に退職するなどの事情で、代わりが務まる人を募集することを言います。とくに小規模の会社で従業員数が少ない場合、1人が退職すると会社全体に大きな影響が及びます。この種の求人の場合、退職する人の代わりを務めてもらうという企業側の明確な希望があるため、同等のスキルや経験を持つ人が望まれている可能性が高いものです。
とはいえ欠員補充だからといって第二新卒が応募していけない理由はありません。同じ業界や職種で、これまでの仕事内容が活かせるようであれば、むしろ歓迎される可能性もあるのです。この場合、これまで経験してきた仕事がどのような内容であるのか、職務経歴書にできるだけ詳しく具体的に記載しておき、入社後のミスマッチを防ぐことが重要です。
また、少人数の会社では、入社後に研修期間がほとんどなく、すぐに実務に携わることもめずらしくありません。自分がこれまでやってきた仕事が転職先でも通用しそうかどうか、注意深く求人を読み、応募する場合には面接で仕事内容について疑問や不明点を解消しておくようにしましょう。
まとめ
今回は、新卒との同時採用・中途採用枠・欠員募集と、第二新卒が応募できる3種類の求人について解説してみましたがいかがでしたでしょうか?自分の関心がある企業がこのような求人を出していないかチェックする参考にしてみてください。