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大手企業が中途採用で選ぶ人材の5つの特徴〜採用理由・適正・キャリア採用の意味〜

大手企業が中途採用で選ぶ人材の5つの特徴

転職を機に「どうせなら、業界でも第一線の企業で働いてみたい!」と、大手企業への挑戦意欲が高まる方は非常に多いのではないでしょうか?

本記事では、大手への転職活動をする際に気になるトピックを以下の流れでご説明します。

  • 大手企業への転職は現実的か
  • 大手への転職を成功しやすいのは“どんな人”か
  • 大手が中途採用を「キャリア採用」と記載する意図は何か

未経験にも可能性はある?大手企業が中途採用に積極的な理由

まずは、新卒採用が盛んなイメージの強い大手企業が、中途採用も積極的に行う理由についてです。

会社の環境や組織構成を見直したい

歴史の長い大手企業は商材や組織が安定しているため、業績や組織構成も硬直しやすくなります。他社での経験を持つ若手の採用をすることで社内を刺激し、各社員や組織の成長を促すという意図で中途採用を積極的に行う企業は一定数存在します。

特に20代は新卒に近いポテンシャルを持ち、他社での経験がありながらその社風に染まりきっていないという点からニーズが高いのです。

退職による欠員を補充したい

先ほどと逆で、外資系など人の出入りが頻繁な企業などに多い理由です。

新卒で入社した企業に一生涯勤めるという感覚が、採用側・求職者ともに“一般的”でなくなっていることもあり、日系企業における転職市場も活発になってきています。

また、新卒が早期退職した際にその欠員の補充として、第二新卒や準新卒を受け入れたいと考えているケースも多いようです。第二新卒などは前職で新人研修を受けていることが多いため、このケースでは特に重宝されるようです。

海外進出や新事業の立ち上げに向けて若いメンバーが欲しい

IT技術をはじめとしたテクノロジの発達や国際化といった背景から、多くの企業が消費者市場の拡大・開拓を求められるようになりました。

それに伴った事業拡大や新規事業の立ち上げなどにおいて、柔軟性のある人材へのニーズが高まっています。

柔軟性の一例として、事業に対するフットワークの軽さや吸収力の高さが挙げられまずが、それを総括して“若い人材”の活躍に期待が集まるのでしょう。

大手企業が中途採用で選ぶ人材の特徴とは

大手企業が中途採用で選ぶ人材の特徴①
「何かのスキルに特化している人」

即戦力として最もPRしやすいのはこの「専門スキル」で、保有資格などはわかりやすいですよね。TOEICを受けたことがなくても業務上で使用する機会があった場合は、「英語ミーティングへの出席」や「日常的に英語のシステムツールを使用」など、具体的な業務内容を伝えることでスキルレベルを伝えられることもあります。

特にエンジニアなどの技術職は大手、中小企業ともに人不足の傾向があり、規模を問わず転職がしやすい人材と言えます。

 

大手企業への中途採用に活かすポイント

  • スキルの高さは数字や保有資格などで伝える
  • 職務経歴書は使用ソフトウェアなど具体的なPRを心がける

大手企業が中途採用で選ぶ人材の特徴②
「マネジメント経験など職務経験を積んでいる人」

中小企業やベンチャー企業に新卒入社した方の場合は、年功序列に関係なく早くにマネージャー職を任される機会に恵まれることもあります。そのほか、新規サービスの企画から実装までに携わったなど、幅広い経験をしていることはしっかりPRしていきましょう。

こちらも職務経歴をプロジェクト毎で編集するなど、自身のPRポイントを如何にわかりやすく伝えられるかが重要となってきます。

大手企業の場合、中途採用でも履歴書やエントリーシートのレイアウトが指定されているケースがあるので、早めに確認しておきましょう。

 

大手企業への中途採用に活かすポイント

  • マネジメントの規模は人数などで明確に伝える
  • 具体的なエピソードを交えて説明する

大手企業が中途採用で選ぶ人材の特徴③
「上昇志向がある人」

入社後の成長を期待できるため、出世意欲やチャレンジ精神など上昇志向が強い人材は好印象を持たれやすい傾向にあります。

特に大手企業の場合は(一部の業界を除いて)組織構成が固定化されやすいこともあり、中途採用が組織への刺激となることを求めている側面もあります。

中途採用で上昇志向をPRする際に気をつけたいのは、「企業リサーチが十分か」と「自己分析ができているか」の2点です。

企業の今後の展望を把握していなければあなたのキャリアプランがミスマッチと受け取られる可能性がありますし、自分を客観視できていないまま描いたヴィジョンでは現実味がなく粗が目立つ印象を与えます。

大手企業への中途採用に活かすポイント
  • 10年後を含めたキャリアプランと現在の取り組み
  • 自己分析の精度と見合った目標設定ができることをPR

大手企業が中途採用で選ぶ人材の特徴④
「社会人としてのマナーが身についている人」

中小企業と比較して、大手企業ではマネージャーや役員の年齢層が一気に高くなります。そのため組織としての働き方に対する固定観念も強い傾向にあり、組織を円滑に運用するために社会人としてのマナーはある程度網羅している人材であることを優先する採用担当者も少なくありません。

志望先の大手企業が実力主義であったとしても、その取引先も同じく大手であるわけですから、社会人としての下積み…いわゆる基本マナーは重要になってきます。社会人としての経験があり、マナー研修などの教育コストがかからないことは中途採用の大きな魅力なので、面接ではその点も意識しておきましょう。

大手企業への中途採用に活かすポイント
  • 社内または社外で人と密に関わったようなエピソード
  • 提出書類や面接の受付時の受け答えにも注意

大手企業が中途採用で選ぶ人材の特徴⑤
「自分の長所を理解している人」

自分の長所に確信が持てていない様子では、採用担当者へ印象を残すことが難しくなります。特に応募者が途切れにくい大手企業においては、作業リソースを探すようなスタンスで中途採用を行っている企業はなかなかありません。つまり、明確に「私を採用すると御社にこのようなメリットがあります」と伝える必要があるのです。

自分に対する過小評価または過大評価は転職活動の妨げとなりますが、コツをつかめば誰でも自己分析の精度を高めることができます。

しかし、転職時は前職を離れた経緯によっては自信が持てなくなったり、次の職場で上手くいくかが不安だったりと、新卒採用の時よりも自分の長所が見つけにくい心理状態にあるケースも多いことでしょう。そんな時は転職エージェントや就職セミナーなど、第三者に相談しながら自身の強みを確立してみましょう。

大手企業への中途採用に活かすポイント
  • 長所を伸ばす取り組み(自己研鑽)について
  • 前職で長所が活かされたエピソード

大手企業における「中途採用」と「キャリア採用」の違いとは?

近年、大手企業の採用情報ページでは「中途採用」ではなく「キャリア採用」という募集が記載されていることが多くなってきました。この2つに違いはあるのかと悩んだ経験はありませんか?

中途採用枠は基本的に「新卒以外はこちらへ」という案内であることが多く、第二新卒の方など、とにかく新卒以外の方はすべて中途採用に該当すると考えて間違い無いでしょう。

中途採用との違いは「無いようで、有る」

「中途採用」と「キャリア採用」は、いずれも“一定の社会(または職務)経験や知識を有する人材の採用”を指しているため、単に印象の良い名称として「キャリア採用」と言い換えているだけのケースもあります。しかし、スキルや経験年数などの条件が細かく記載されている場合は、以下のような差別化を図るためにこのワードを使用している可能性があるので注意しましょう。

キャリア採用は「即戦力」を強調している

一説ではありますが、「キャリア組」という優秀な人材を指す言葉に倣い、優秀な人材を確保する採用活動という意味合いで「キャリア採用」という言葉が大手企業間で定着してきたと考えられています。また、転職市場の中でも活発なIT企業やベンチャー企業、外資系企業などが成果に応じた給与体系を採用していることも少なからず影響を与えていると言えます。

そのため、「中途採用」は社会人経験がある人材を“即戦力”と見るのに対し、「キャリア採用」は対象の事業においてすぐに成果を出せる人材を“即戦力”と見ていると言えます。そこで英語力やマネジメント経験など、高い能力値や経験値が必要となり、応募条件も厳しくなっていくわけです。

先に説明したように、「中途採用」も「キャリア採用」もほぼ同じ意味です。しかし、転職市場から「キャリア採用(企業戦略や新規事業進出に合った人材の確保)」という言葉が新たに産まれた背景は意識しておくべきでしょう。

まとめ

まとめ

大企業は人員的・資金的に安定した状態にあるため、余裕をもって自分のキャリアを築ける点が最大のメリットであり、採用側はその環境下で成長し得る人材を探しています。

現時点で採用側の求める人材に届いていなかったとしても、期待値を含めた自己PRをすることは可能ですし、挑戦する価値は十分にあります。

もし面接対策などで不安なことがあれば、転職エージェントへ相談することをおすすめします。自分の市場価値を高める方法を知るきっかけにもなるかもしれませんよ。

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第二新卒向け求人案件をよくある3タイプに分けて解説

「第二新卒歓迎」などと書かれた求人を見かけることがあります。もともと第二新卒とは、新卒で就職したのち、数年内など比較的短期間で転職することを指します。ところが、募集企業によって定義が微妙に違うことがあるのです。今回はよくある「第二新卒」の求人を3タイプに分けて見ていきましょう。

新卒採用と同時に第二新卒を募集している求人

新卒採用と同時に第二新卒を募集している求人

新卒を対象とした就活サイトなどで、「既卒・第二新卒も歓迎」と書かれている求人を見かけることがあります。こうした求人の場合、第二新卒も新卒と同様の選考フローとなる可能性があります。新卒の就活生と同じように、エントリーシートによる書類選考が行われることもめずらしくありません。

こうした選考フローをとっている企業は、新卒採用をメインと考えているけれども、最初に勤めた会社での勤務年数が短ければ、新卒と同等に扱っても差し支えないと判断しています。高度なスキルや専門性を持つベテランよりも、他の企業に染まっていない若手を採用したいと考えているわけです。

新卒とほぼ同じように選考されるということは、異業種への転職が比較的しやすい求人とも言えます。このためいわゆるスキルチェンジが可能ですので、新卒で入った会社の仕事が「自分には合わない」と感じている人にとっては、希望する業種や職種への転職を実現する大きなチャンスとなる可能性を秘めています。

なお、新卒と同じ選考フローであっても、やはり数年間は他の企業に勤めた経験がある点は考慮されています。もちろんビジネスマナーなど、社会人として身につけているべき基本的なルールは理解していると見なされます。その点だけは肝に銘じておきましょう。

中途採用枠として第二新卒を募集している求人

中途採用者を対象とした転職サイトで「第二新卒歓迎」と書かれている場合などでは、中途採用者の中でも比較的若い層という意味合いのものです。このケースでは、応募者全体の年齢層が幅広く、20代だけでなく30代や40代の応募者がいることもあります。

こうした求人を見かけたら、まず応募条件をしっかりと読むようにしましょう。もし必要なスキルと経験が、あまりにも自身とかけ離れているようであれば、採用される可能性は低いかもしれません。しかし、必要なスキルや経験を十分には満たしていないものの、少し足りないところがある、あるいは似たような経験がないわけでもない、といったレベルであれば、選考の対象となることもあり得ます。

また応募者の年齢によって、採用企業側が求めるスキルや経験のレベルも異なります。応募者の年齢が若ければ、これからの伸びしろやポテンシャルに期待する部分も大きいはずです。よって、応募条件に少々足りないところがあったり、経験不足と思われるところがあったりしても、臆することなくチャレンジしてみましょう。スキルや経験に不安があれば、その分を熱意や前向きさでカバーしようとする姿勢を見せることが大切です。

欠員補充など急募の求人は第二新卒にもチャンスがあります

特に条件として挙げているわけではないけれども、募集年齢の範囲に入っている場合、その求人が欠員補充など急募案件であるかどうかに注意しましょう。欠員補充とは、これまで働いていた社員が急に退職するなどの事情で、代わりが務まる人を募集することを言います。とくに小規模の会社で従業員数が少ない場合、1人が退職すると会社全体に大きな影響が及びます。この種の求人の場合、退職する人の代わりを務めてもらうという企業側の明確な希望があるため、同等のスキルや経験を持つ人が望まれている可能性が高いものです。

とはいえ欠員補充だからといって第二新卒が応募していけない理由はありません。同じ業界や職種で、これまでの仕事内容が活かせるようであれば、むしろ歓迎される可能性もあるのです。この場合、これまで経験してきた仕事がどのような内容であるのか、職務経歴書にできるだけ詳しく具体的に記載しておき、入社後のミスマッチを防ぐことが重要です。

また、少人数の会社では、入社後に研修期間がほとんどなく、すぐに実務に携わることもめずらしくありません。自分がこれまでやってきた仕事が転職先でも通用しそうかどうか、注意深く求人を読み、応募する場合には面接で仕事内容について疑問や不明点を解消しておくようにしましょう。

まとめ

今回は、新卒との同時採用・中途採用枠・欠員募集と、第二新卒が応募できる3種類の求人について解説してみましたがいかがでしたでしょうか?自分の関心がある企業がこのような求人を出していないかチェックする参考にしてみてください。